酵素とは

一般的に「酵素」と聞くと「消化酵素」を連想してしまいがちかもしれません。酵素は体内においてなくてはならないもので「栄養分の輸送」「体内への吸収」「呼吸」「筋肉を動かすこと」「日々の代謝」「必要でない成分の排泄」にいたるまですべての過程に関わっています。つまりは、生命活動に欠かすことができない原動力となっていることがわかります。大きく分類わけしますと酵素とはタンパク質です。その構造はミネラルの周辺にタンパク質が巻きついたものです。タンパク質の巻きつき方や中心として軸になるミネラルの種類やの違いによって、種類も異なり現在確認できるだけでも約3000種類にも及び、今後も新しい酵素が発見されていくことでしょう。酵素はタンパク質ですが「タンパク質を分解」するのも酵素です。他にも、「でんぷん類を分解」「セルロース」「木質を分解」「成分を変換」など様々な役割を持っています。食品で摂取されるタンパク質は酵素の働きによって分解されると20種類のアミノ酸になります。酵素はタンパク質の一種ですが「核酸のDNAは設計図」「核酸のRNAは現場の人たち」そして「タンパク質であるアミノ酸は道具」ですが、同じタンパク質でも「酵素は工具」「アミノ酸は材料」のような違いがあります。

酵素はある条件になりますと効力を失ってしまいます。それを「酵素作用の失活」と呼び、主な原因は熱です。わかりやすい例として卵の白味です。熱を加える前は透明なのに、熱を加えると白く固まってしまいます。これは卵のタンパク質が変成してしまった結果、酵素でなくなってしまった証拠です。一般的に、酵素が耐えられる温度は50度〜70度が限界です。つまり、酵素は新鮮な生ものに含まれていることがわかります。つまり、生肉、生野菜、果物などですが、日本人がよく食にする発酵食品にも酵素が豊富に含まれております。

酵素とは英語で「enzyme」と呼ばれています。遡れば元々はギリシア語からきており、1878年にドイツのウィルヘルム・キューネによって、「酵母の中 (in yeast)」の意味を持つギリシア語の「εν ζυμη」から命名されています。人類で始めて発見された酵素は唾液の中に含まれデンプンを分解する酵素「ジアスターゼ(アミラーゼ)」でした。1832年A・パヤン とJ・F・ペルソによって発見されましたが、当時これが酵素なのか何なのか実態はつかめていませんでした。当時は酵素が生化学反応を及ぼすことに否定的な意見もあり、酵素の実態がタンパク質であるという事実がなかなか認められなかった当時の見識の中、証明されたのはそれから約一世紀経った1926年で、ジェームズ・サムナーがウレアーゼを結晶化することに成功しました。ウレアーゼとは植物のナタマメからとられた酵素であり、このことで初めて酵素の実体を証明することができました。その業績は1946年サムナーと共同で研究を進めたノースロップの二人がノーベル賞受賞という形で、酵素の実態はタンパク質であることが世間に知れ渡りました。それから、酵素の研究に関しては今まで幾度もノーベル賞を受賞している研究者もいるため、それだけでも奥が深く人類に必要なものかがわかります。