牛由来のプラセンタと狂牛病について

現在では牛由来のプラセンタサプリメントが古くから使われており、プラセンタサプリメントの主流の一つでした。牛は豚などより体も大きく、それに伴い胎盤も大きいため一頭で原材料が大量にとれるために豚などに比べて安価だったのですが、現在では輸入はもちろん製造が禁止されているため手に入れることはできなくなりました。それは、1986年にイギリスで発見された「狂牛病 (Mad Cow Disease)」の問題が原因です。狂牛病の正式名称は「牛海綿状脳症」と呼ばれ、英語ではBSE (Bovine Spongiform Encephalopathy)と呼ばれる病気で症状としてはタンパク質の細胞一つが異常になり神経細胞に変性をきたしてしまう感染病の一種です。この病気には3〜7年間の潜伏期間があり、牛の脳の中に空洞ができてしまうことでスポンジ状になることです。症状が発生すると、異常行動や神経麻痺などがおこり、発症した後2週間〜6ヶ月後には死亡してしまいます。原因は体内で発生する「プリオン」といわれていますが、まだ明確な原因は不明と言われています。この「プリオン」とはタンパク質のみで構成された物質ですが、完全に解明されたわけではありません。この狂牛病が発生してから国はすべてにおける牛の胎盤の使用を禁止しました。なので、プラセンタサプリメントに限ったことではありません。医薬品や化粧品すべてにおける使用を禁止しました。

馬のプラセンタサプリメントの売りとして狂牛病に罹らないことを謳っています。たしかに、馬はよく生のまま食べられることからもその安全性はうかがえます。狂牛病が問題になってから、豚肉や鶏肉などにも懸念されましたが、政府は一貫して安全性を主張しています。確かに、豚や鶏など市販されている食肉は安全なのですが、何も狂牛病に感染しないわけではありません。その理由は、現代の食肉流通の仕組みと狂牛病の原因と考えられているプリオン増殖にあります。

結果から言いますと、豚も鶏も狂牛病には感染します。狂牛病が発生するメカニズムは牛の肉骨粉が含まれたプリオンを数年の間、大量に食べ続けて体内で増殖し脳や脊髄などの部分の濃縮されていくことで発生します。しかし、加工食肉なるまでに牛は生後約2年と長いのですが、豚は1年、鶏は3ヶ月と短いのです。そのため、豚や鶏の体内でプリオンが増殖する前に屠殺されるため濃縮が進まないのです。中には数年飼い続けている家畜用の豚がいるかもしれませが、そのような豚はほとんど食肉として出荷されません。仮に、狂牛病に感染していても単独で、その後処分されることで問題としては広がりません。万が一、その豚の肉骨粉が使われたとしても、それを食べた豚はプリオンが増殖し狂牛病が発生する前である1年以内には食肉加工されます。

牛の胎盤からプラセンタサプリメントが作られるまでには、牛の体内にプリオンが増殖し狂牛病が発生する期間を満たしているため現代においては牛由来のプラセンタサプリメントが製造されなくなりました。